


自己紹介をお願いいたします!
2004年入社今年で20年目となります、パリゴ ギンザシックス店 店長の中村朋美です。スタッフスタートは幼いころからのあだ名の「Ton」で登録しています。ギンザシックスに来られるインバウンドの方にも覚えていただきやすいニックネームなので気に入っています。笑

自分のファッションの軸だったり、こだわりのポイントはありますか?
〝クリーン・知的・上品〟をキーポイントにしてます。ファッションを組み立てる上でまずは〝どういう自分になりたいか〟〝どういう自分に見られたいか〟を、冷静に分析&具体的にイメージすることが大事だと思います。ある程度年齢を重ねてきた中でこの3つの軸に辿り着きました。お客様も同様で、その方のファッションの軸や譲れないポイント、仕事柄や対面する方にどう見せたいと思われているのか?どういう印象を残したいと思われているのか?など接客で聞き出して提案しています。

自分の大好きなブランドはありますか?また、その理由を教えてください。
ブランドデビュー当時からMame Kurogouchiが大好きです。私の軸の(クリーン、知的、上品)を兼ね備えていること上品な刺繍やレース、身体を綺麗に見せてくれる計算されたフォルム、上質で着れば着るほどその人の味となる素材。どの観点で見ても好きなポイントが詰まったブランドで、初期のコレクションから永く愛用しているものも多数あります。人生の大事な時にお守りのように身に付けてさまざまな物事を経験してきた戦友のような存在です。

マメのアーカイブ含むコレクションで特に印象に残っているものはありますか?
2021年に長野美術館でマメクロゴウチの10周年を記念した展示をされていた際に美術館員のかたの制服で着られていた 通称「美術館ジャケット」です。初期モデルからずっと愛用しており、デニムでカジュアルにも、キレイめボトムスでお出掛けにも様々なシーンで使えるので重宝しています。大人の女性はいつ何があっても羽織れるマイサイズの黒ジャケットをクローゼットに1着忍ばせておくと安心ですよね、とお客様ともよく会話に出てきます。笑
着るとスイッチが入り、マニッシュさと女性らしさを楽しめる私にとっての勝負服の1着です。
マメのお洋服を通じて、何か印象的な思い出はあったりしますか?
定期的にマメクロゴウチが好きなお客様とマメ会を開催し、マメクロゴウチのお洋服を着て出掛ける機会を作ってます。お揃いのアイテムや色違いのアイテムをそれぞれの個性で何を合わせて、どこに出かけようか、何を食べに行こうか、コレクションの中でもどれを着ていこうか悩む時間も楽しい時間です。過去のコレクションの話をしたり、刺繍やレースの色合い、作り手の背景などなど・・・毎回、永遠にマメについて語ってしまいます。毎シーズンマメのコレクションを足しているので、その時の自分の気分やライフスタイルに合ったマメを身に付けていきたいです。これからも年齢を重ねてもライフスタイルにあったマメのアイテム探しが楽しみです。

中村さんが自分の洋服を選ぶ際に大切にしているポイントを教えてください!
単純に着た時の高揚感とときめきを大事にしています。自分を知り尽くしているので、決断はとても早いです。笑
「もう何歳になるから着れない・・・」など、年齢や周りの目を気にして狭めてしまうのはもったいないし、何歳になっても似合う色や素材、シルエットをチョイスし、その人やその時の年齢らしく着こなしている人でいたいです。チャレンジ精神やわくわくする好奇心は何歳になってもあるので、ファッションのわくわく感を自分自身がまず持ち、お客様や周りの方にも伝線ができる存在でいたいです。テイストはその日の気分や髪型によっても色んなテイストを着ます。ブランドやアイテムそれぞれ1点ずつに隠れた良さやストーリーが秘められているので、その背景を探って自分なりの「愛でるポイント」を探すのが趣味と言ってよいほど情報収集するのが好きです。
憧れている人、参考にしている人はいますか?
Mame Kurogouchiのデザイナーの黒河内さんです。仕事へのプロ意識の高さや、自身へのストイックさも持ちながら、周りの人への気配りや配慮や愛情を忘れない人として尊敬する部分が大きいです。新しい生地の開発や素材作りの背景を聞くと、工場の方と二人三脚で作っている姿勢を毎シーズン感じます。黒河内さんのためにひと肌脱いであげようという気概を自然と周りの人が思われる、人に愛されている人柄だからなのかなと思います。
また自分自身が同世代なので、黒河内さんが購入されたものや、日頃の着こなし方も参考にしています。黒河内さんがプライベートで着物の着付けを習われていると聞いて、私も3年前から浴衣を集めて着付けを習っています。

休日はどう過ごしてますか?ファッションのポイントは?
休日は頭をクリアにし、一方向だけの思考の偏りができないようにリフレッシュするように過ごします。まずリフレッシュするためにも、何歳になっても着たい洋服を着れる自分でいるためにも休日の朝一でヨガに通っています。
午後から予定を入れて動くことが多く、何も予定がない日ほど美術館や展示物を気の赴くままに見に行くことが多いです。
特にファッションの歴史やオートクチュールの展示などから、日頃のファッションのコーディネートをするときの素材使いや色合わせなどのヒントを得たりします。自分だけの視野だとどうしても偏ってしまうので見分を広げる場所に出かけることが好きです。

今期の注目アイテムは?是非中村さん流に着こなしてみてください!
今季から取扱いが始まったTANAKAのデニムを使用してスタイリングしてみました。デニムやカジュアル素材のアイテムも、どこか女性らしく上品に着用したいのでジャケットコーディネートに。インナーには大好きなMame Kurogouchiのインナーを使用し、全体に少しシンプルだったのでアクセサリー代わりにミニショルダーもMameKurogouchiで。
今日のスタイリングのポイントを教えて下さい。
背が低いので、全身のトータルバランスを一番重要視しています。よく使用するのは「眼鏡」と「アクセサリー」。全身のバランス感で重心が下に重すぎるなと感じるときや首周りにボリュームがありすぎるときは、髪をアップにしたり眼鏡をかけて重心を上に持ってきます。今日は今季のMame Kurogouchi注目のデニムスカートを着用してみました。ベストは以前購入したMameのベストを活かして、柄のトップスの分量を押さえて上品にスタイリング。テルマも毎回テキスタイルの色使いが好みです。デザイナー自身がイッセイミヤケやドリスヴァンノッテンを経験されたからこその、大胆なカラー使いと着心地の良さ、生地のクオリティの高さが分かるコレクションも毎回楽しみです。柄×柄のコーディネートでも無地の余白を大きく使うことで足し引きを計算し、重心が重くなりすぎないようにハイネックのインナーを選びました。